イオン残渣分析 見えない残渣から不良へ?
フラックス洗浄を行っていて、洗浄後に残渣は見当たらないが、
信頼性評価を行うと局部的なマイグレーションや金属部分の腐食がみられる…。
いったいなぜなのだろう。
ゼストロン
スタッフ
高信頼性確保のために、洗浄は必須ですよね!
その不良の原因、見えない残渣【イオン残渣】の可能性が高いです。
放っておくと、様々な不具合が生じ、最悪の場合火災の原因にもなりますよ。
えええ!折角洗浄しているのに、それじゃ意味がない!
でも見えないイオン残渣の有無ってどうやって調べられるのだろうか。
イオン残渣分析方法とは
①イオンコンタミ分析(ROSEテスト)
②イオンクロマトグラフィー
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イオンコンタミ分析 |
イオンクロマトグラフィー |
サマリー | イオノグラフなどを使用し、比較的容易に残存イオン総量を評価できる |
イオン種ごとに定量的な分析を行うことが可能なため、イオン種の混入経路の推定ができる |
IPC規格 |
IPC-TM-650 mathod 2.3.25 |
IPC-TM-650 method 2.3.28 |
適用範囲 |
・イオン残渣の定量測定によるフィールド障害の初期リスク評価 ・ガイドラインに従ったはんだ付け後の清浄度評価 ・定期サンプル測定による継続的な品質管理 ・内部品質基準を定めるベースとして |
・リーク電流やケミカルマイグレーション、または銅の腐食など、潜在的リスクの予測評価 ・ガイドラインに従ったはんだ付け後の清浄度評価 ・洗浄後または次行程となるコーティングやボンディング前の表面定性分析 ・定期的なサンプル調査による継続的な品質管理 |
※ROSE testの課題
PCBの許容清浄度は「1.56 µg/cm2 NaCl eq. 」が推奨基準とされていて、現在も一般的な指標として用いられているが制定されたのは1970年代で、近年のような高密度実装がなされておらず、鉛フリーはんだ、無洗浄タイプのはんだ・フラックスも存在していない状況での定義であり、この基準値が適正であるか議論されている。
イオン残渣の分析をより確実にするには?
必要に応じてSEM-EDS・FT-IR等での分析を併用することで、
より確実な清浄度を確約することができます。
複合的な分析が重要となります!
ゼストロンの分析センター
おすすめ技術資料「イオン残渣の課題と分析方法」
- そもそもイオンとは?
- イオン残渣が引き起こす問題例
- イオン残渣の分析手法 など
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洗浄から清浄度分析までワンストップで
洗浄を検討するにあたって、洗浄剤だけでは完結しません。
弊社は洗浄剤メーカーではありますが、ワークに適した洗浄方式を選択するこ と、そして洗浄後の分析も重要と考えています。
そのため、洗浄剤のご提案だけでなく、洗浄方式の選定、清浄度分析もサポー トさせていただきます。