引火性がなく、安全面・環境面に配慮した
洗浄剤はないのだろうか

様々な分野で使用されている有機溶剤は、現在の化学工業において不可欠な存在であり、使用を完全に止めることは難しいのが現状です。
洗浄分野においても、有機溶剤の使用量は減ってきているものの、いまだに多く使われています。
しかし、昨今では下記の法改正や世界情勢が働き、有機溶剤の使用を控える動きは加速しており、使用量に関しての見直しが不可欠となってきています。


2016年改正労働安全衛生法
 


2023年改正化審法
 

SDGs促進
 

おすすめ技術資料「水系洗浄剤の定義とは?

  • 水系洗浄剤とは
  • 昨今のはんだ・フラックス組成
  • 溶剤系洗浄剤の工程管理上の課題 など
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有機溶剤の懸念点

最近では使用量を制限するだけでなく、そもそも有機溶剤の使用を禁止する企業が年々増えてきています。
そういった動きの背景には、法改正やSDGs促進による影響はもちろん、以前から問題となっている下記のような安全面・環境面を考慮しての判断もあります。

 


作業者への健康被害

有機溶剤の種類にもよりますが、重篤な眼の損傷、遺伝性疾患、発がん、生殖機能又は胎児への悪影響、眠気又はめまい、反復ばく露による臓器の障害が起こる可能性があります。
 


 


事故発生の危険性

有機溶剤は引火性が高いため、保管や管理方法を怠ると、最悪の場合工場内で火災が起きてしまう可能性があります。

 


 


環境への悪影響

浮遊粒子状物質や光化学オキシダントによる大気汚染の原因の1つとしてVOCが挙げられます。


 


 

 

 



有機溶剤における日本と欧米の違い

日本でも有機溶剤に対する規制は厳しくなってきていますが、欧米ではより厳しい規制が敷かれています。
例として、日本で使用している有機溶剤を主体とした洗浄剤(溶剤系洗浄剤)を海外の工場でも使おうと輸入を試みましたが、環境負荷の大きい洗浄剤だったため、輸入許可が下りないケースがありました。
なぜこのような差が生まれたか?それには下記のような背景があります。

 

欧米

陸地続きで大気環境問題がより深刻である欧米諸国がVOC に対する規制において先行した。
米国では1990 年に大気浄化法( Clean Air Act )を改正、欧州も 1999 年にEU 指令で VOC規制の統一基準を決めた。
そういった背景から、欧米における有機溶剤の使用削減は30 年ほど前から取り組まれており、洗浄剤メーカーは有機溶剤に代わる安全な水系洗浄剤の開発を進めた。


日本

日本では欧米に遅れる形で、浮遊粒子状物質(PM2.5 等)や光化学オキシダントの原因となる VOC の排出抑制対策を行うため、 2004 年に大気汚染防止法(VOC 規制)を改正したが、電子部品の洗浄においては、各企業が乾燥性やプロセスの長さを理由に水系洗浄剤の使用を諦めた。欧米とは対照的で、日本市場では有機溶剤が広く支持されている流れがある。

安全面・環境面に配慮した洗浄剤とは?

有機溶剤に対する規制は、今後ますます厳しくなる見通しです。

どういった洗浄剤であれば、今後の規制強化に対しても安全面と環境面に配慮していると言えるのでしょうか。

1つの回答として、水を主体とした水系洗浄剤を使用することです。

ゼストロンは環境意識の高いドイツの洗浄剤メーカーであり、
 

45年以上に渡って安全面と環境面に配慮した水系洗浄剤

の開発に取り組んできました。

引火性なし・低VOCのゼストロン水系洗浄剤

水が8割以上の水系洗浄剤
 

ゼストロンの水系洗浄剤は大半を水が占めており、水以外の化学物質もより安全性の高いものを使用しております。
そのため、引火性がなく安全面・環境面に配慮された洗浄剤です。

水系洗浄剤を選定する際は、水成分比が一つのポイントとなります。
「水系洗浄剤」と呼称されている製品の中には、有機溶剤に対し若干量の水を添加した製品(例:水が10%ほどの添加)であっても水系洗浄剤と呼称するものもあります。
水系洗浄剤=安全性が高いとは限らないので、注意が必要です。
具体的に水が何%含まれているかを確認することが望ましいです。



低VOC・非危険物を目指して洗浄剤を開発
 

ゼストロンの本社があるドイツは、世界でも有数の環境立国で、可能な限り環境を考慮した生産活動を行うように取り組んでいます。
そのため、低VOC・非危険物であることが開発コンセプトであり、下記の項目を意識して水系洗浄剤を開発しております。

  • 危険物不使用
  • 環境フレンドリー
  • 作業者の健康と安全に配慮
  • REACH完全適合
  • 有機則・特化物等非該当


 



 


ゼストロン水系洗浄剤のメリット
 

  • 引火性なし【高い安全性】主成分を水が占めており、もし水成分の割合が少なくなってしまっても、不燃性・安全性が高いものを原料としているため、引火する危険がありません。
  • VOC含有量が非常に低い【環境への配慮】
    ゼストロンの洗浄剤はすべてRoHSⅠ,Ⅱ,&Ⅲ,WEEE,GHS / CLPおよびREACHに準拠しており、SVHCまたはS.I.Nの物質は一切含まれていません。
     


だから、あなた自身やあなたの会社の
 



健康被害リスクの低減

 


作業者の安全確保

 

SDGs促進
 


に繋がります

溶剤系洗浄剤と比べ洗浄性が劣るのではないか?

と思われる方は、ゼストロン水系洗浄剤と溶剤系洗浄剤での洗浄比較をご覧ください
 

近年のパワーデバイスを想定した洗浄評価溶剤系洗浄剤との洗浄比較
 

動画で紹介アセトンとの洗浄比較
 

まずは洗浄テストで効果をご確認ください

ワークに最適な洗浄プロセスが見つかる洗浄テスト
 

ワークの種類によって最適な洗浄剤や洗浄プロセスは変わってきます。

テクニカルセンターには、インライン・バッチ式のスプレーや噴流、超音波装置をご用意しておりますので、弊社エンジニアよりお客様のワークに合った洗浄剤・洗浄プロセスを見つけるサポートをいたします。

また、洗浄テストと並行しながら分析センターにて清浄度を分析し、テスト終了後には、推奨プロセスなどの詳細を記載したテクニカルレポートを提出させて頂きます。

洗浄テストをご希望の方は、下記の【洗浄テストの依頼をする】よりお申込みください。

洗浄テストを依頼する

テクニカルセンター
分析センター

溶剤系洗浄剤からの代替事例
 


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搬送チェーン洗浄
 

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搬送チェーン洗浄
 

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ウエハ洗浄
 

旧洗浄剤:炭化水素系洗浄剤

HYDRON® SE 220へ代替
 


メタルマスク洗浄
 

旧洗浄剤:IPA

VIGON® SC 200へ代替
 


リフロー炉洗浄
 

旧洗浄剤:シンナー・IPA

VIGON® RC 303へ代替
 



ディスペンサーノズル洗浄
 

ディスペンサーノズル及び関連治具の洗浄は、手拭き洗浄や超音波洗浄などの自動プロセスが可能です。ゼストロンでは変性アルコール類をベースにした最新の接着剤リムーバーを提供しています。これらのリムーバーは、自動洗浄装置で使用すると、より優れた洗浄力、長い液寿命を発揮します。エアゾール缶及び様々なサイズの容器にてご用意しております。  ディスペンサーノズル及び関連治具の洗浄は、手拭き洗浄や超音波洗浄などの自動洗浄が可能です。ゼストロンでは変性アルコール類をベースにした最新の接着剤リムーバーを提供しています。これらのリムーバーは、自動洗浄装置で使用すると、より優れた洗浄力、長い液寿命を発揮します。エアゾール缶及び様々なサイズの容器にてご用意しております。

旧洗浄剤:アセトン

VIGON® SC 210へ代替


ゼストロンでは約30種類の水系洗浄剤をご用意しておりますので、用途やニーズに合わせてご提案可能です。
溶剤系洗浄剤からの代替品をお探しの場合は、お気軽にお問い合わせください。

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ゼストロンはお客様のお悩み・課題に対して最適な処方箋をお出しいたします。

そして95%以上のお客様が弊社の提案内容(技術的な解決策・手厚いサポート)にご満足いただいております。

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