耐熱性 難溶性物質含有
フラックス残渣除去性能をより強化!
パワーエレクトロニクス向け洗浄剤 VIGONⓇ PE 305Nをご紹介します。
VIGONⓇ PE 305Nを使用して行った『シンター接合サンプルの洗浄評価』をご紹介している技術資料もあわせてご覧ください。
VIGONⓇ PE 305N【耐熱性/難溶性物質含有・フラックス残渣除去性能をより強化!】
VIGONⓇ PE 305N 3種の洗浄比較
ハロゲン系溶剤・IPA・水系
パワーエレクトロニクス分野における耐熱性向上要求に伴い、最新型電子デバイス向けのはんだペースト多様化が進んだため、品種やコンタミの成分によっては、短時間の洗浄では十分な清浄度が得られない場合が増加しています。
近年のパワーデバイスは電流や電圧の大容量化に伴い多量の発熱があるため、パワーデバイス向けのはんだペースト・フラックスには「耐熱性物質」が添加されるようになりましたが、「耐熱性物質」の多くは一般的に水・有機溶剤に溶解しにくい特性を有しています。パワーエレクトロニクス向け洗浄剤であるVIGON® PE 180は、無洗浄タイプのフラックス洗浄においても適応力が高いため、相応なる洗浄力を維持しています。しかし、「溶解」を主軸とした溶剤タイプの洗浄方式では、難溶性物質を含有しているフラックス残渣の除去は容易ではありません。はたして今のままで十分なのだろうか。

難溶性物質が含有しているフラックス残渣x低スタンドオフ部洗浄は高難度従来の洗浄剤との洗浄比較
実装密度が低く、露出している表面が多いワークを洗浄する場合は、比較的洗浄難易度は低下します。しかし、EV向けの制御ユニット等にみられる最新型電子デバイスは小型化され、実装の多層化・高密度化が顕著であるため、洗浄難易度は必然的に高くなります。
特に低スタンドオフ部の洗浄は、前述した難溶性物質の台頭に加えて、物理的にも液置換性の確保が困難なため、より高性能な洗浄力が要求されます。

【サンプル基板の仕様】
はんだペースト
耐熱性強化型ハロゲンフリー
評価対象
3216コンデンサ
低スタンドオフ高さ20µm

洗浄方法
超音波
洗浄条件
洗浄液濃度 100%
温度 65℃
時間 10分

洗浄方法
超音波
洗浄条件
洗浄液濃度 15%
温度 65℃
時間 10分
VIGON® PE 305N VIGON® PE 180洗浄パフォーマンス向上
ゼストロン水系洗浄剤2種で洗浄

【サンプル基板の仕様】
はんだペースト
耐熱性強化型ハロゲンフリー
評価対象
3216コンデンサ
低スタンドオフ高さ20µm

洗浄方法
スプレー
洗浄条件
洗浄液濃度 15%
温度 65℃
時間 10分

洗浄方法
スプレー
洗浄条件
洗浄液濃度 15%
温度 65℃
時間 10分
難溶性物質の除去 | 低スタンドオフ | |
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アルコール系洗浄剤 |
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ハロゲン系溶剤 |
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VIGON® PE 180 |
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VIGON® PE 305N |
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アルコール系洗浄剤・ハロゲン系溶剤使用での洗浄と比較し、VIGON® PE 180では残渣をほぼ除去することができました。VIGON® PE 305Nにおいては短時間で難溶性物質が含まれるフラックス残渣であっても優れた低スタンドオフ部の洗浄性を発揮しています。
VIGON® PE 180とVIGON® PE 305Nが持つ優れた特徴
VIGON® PE 305Nは従来の水系洗浄剤であるVIGON® PE 180の特徴を継承しつつ、パワーエレクトロニクス分野でのニーズに併せて洗浄性をさらに向上したことで、難溶性物質が添加されたフラックス残渣であっても短時間で洗浄する事が可能となりました。
- 選択的な銅酸化物除去性能
- MPC®テクノロジーで剥がすことを主体とした洗浄
- pHが中性領域であり部材適合能力が高い
- 水を第一成分としている洗浄剤なので(水が8割以上)安全性が高くイオン除去効果が高い
【共同研究】VIGON® PE 305Nを使用した
共同研究は下記からご覧ください
おすすめ資料「接合手法の進化と洗浄」
- シンターとは?
- なぜシンターが必要なのか?
- シンター接合における課題
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洗浄から清浄度分析までワンストップで
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