| ゼストロンのフラックス洗浄剤の特徴
フラックス洗浄剤にはさまざまな種類がありますが、ゼストロンの水系フラックス洗浄剤には、以下のような特徴を持つ製品があります。
一般的な溶剤系洗浄剤は「溶解」作用を主体としてフラックス残渣を落としますが、ゼストロンの洗浄剤はMPC®(マイクロフェーズクリーニング)技術により、「剥離」と「溶解」の2つの作用を同時に発揮します。
水溶性残渣(イオン成分)と脂溶性残渣(ロジン系成分)の両方に対応できるため、溶剤系洗浄剤では十分に溶解しきれないことが多い難溶性フラックスにも効果を発揮します。
関連動画:フラックス洗浄における「剥離洗浄」とは? | アセトンとの比較
ワイヤーボンディング・モールド密着性・放熱特性を向上洗浄と同時に酸化膜除去+再酸化防止
はんだ付け時の熱によって、銅表面は酸化が進みます。酸化した銅表面をそのままにしておくと、ワイヤーボンディングやモールドの密着安定性に懸念が生じるほか、酸化銅の熱伝導率は純銅の約1/100まで低下するため、放熱性にも悪影響を及ぼします。
ゼストロンのフラックス洗浄剤には、フラックス残渣の除去に加えて銅酸化物の除去、さらに洗浄後の再酸化を防ぐ作用までを一工程で実現する製品があります。
銅表面の形状に影響を与えることなく酸化物を除去し、再酸化を抑えた状態を保てるため、洗浄後の
- ワイヤーボンディングの向上
- モールド密着性の改善
- 高い放熱特性の維持
につながります。
関連ページ:フラックス洗浄・酸化物除去・再酸化防止を同時処理
酸化膜除去効果
銅板の下半分のみ洗浄
酸化物が除去された
再酸化防止膜
無垢な銅基板よりも酸化膜が除去され
そのうえ洗浄後の自然酸化を抑制
※サンプルの測定条件
洗浄後品:測定前に再酸化防止膜を除去するため溶剤処理
未処理品:大気保管したものを測定前に溶剤処理
基板:C1020P
近年の電子デバイスでは、絶縁性の確保と樹脂接合強度の維持という、これまで技術的に解決済みとされてきた基本課題が、高密度実装や高機能材料の普及にともなう高電圧化・大電流化による発熱や、小型化による応力分散の難しさから、新たな課題として再認知されています。
特に金属表面の「酸化効果」と「アンカー効果」のバランスが崩れると、密着性は向上しても電気特性が損なわれる、あるいはその逆が起こるというトレードオフが生じやすくなります。
ゼストロンの洗浄剤には、溶解ではなく「剥離」を主体とするMPC®技術や、選択的な酸化膜除去・再酸化防止機構により、金属表面を傷つけることなく残渣・不安定な酸化膜だけを取り除き、均衡のとれた極性表面を形成できる製品があります。そのため、樹脂接合時の密着強度を安定的に高めることにつながります。
▼シェア強度試験による評価結果
洗浄剤:VIGON® A 301
試験装置 : ボンディングテスタ(RHESCA STR-1102)
水が80%以上を占める洗浄剤水系洗浄剤のため高い安全性
ゼストロンの水系フラックス洗浄剤は、水の含有率が80%以上を占める設計です。VOC(揮発性有機化合物)の排出量を大幅に抑えられるほか、多くの製品が消防法上の非危険物に該当するため、保管場所の制限緩和や防爆設備のコスト削減など、工程管理の負担軽減にもつながります。
また、欧州・中国を中心にPFAS(有機フッ素化合物)規制の強化が進むなか、ゼストロンの水系洗浄剤はPFASフリー・低VOCで設計されており、現行および将来の環境規制にも対応可能です。
関連ページ:水系洗浄剤とは?種類や特徴、水分量について解説
近年開発された高信頼性、高耐熱性のはんだペーストからフラックス残渣を除去することができる水系フラックス洗浄剤です。
<特徴>
- 超高密度実装に対応可能(低スタンドオフ洗浄10μmも洗浄可)
- 無洗浄タイプのフラックス(ポリマー・アミド含有)や水溶性フラックスの洗浄にも対応
- 各洗浄方式(スプレー・超音波・噴流)にて使用可
- リンス性に優れる(fA/フェムトアンペアレベルのリーク電流抑制が求められる高精度洗浄でも対応可)
パワーデバイスの難溶性残渣・銅酸化物をしっかり除去できる水系フラックス洗浄剤です。
<特徴>
- 難溶性物質を含むフラックス残渣にも高い除去性能(低スタンドオフ部でも対応)
- 選択的な銅酸化物除去機能と再酸化防止機構により、表面を均衡化・安定化
- pHが中性領域のため部材適合性が高い
VIGON® A 301やVIGON® PE 305Nにご興味のある方は、無料の洗浄テストをご利用ください。
実際のワークを用いて、洗浄性をご確認いただけます。
| よくあるご質問
- フラックスは洗浄しなくても大丈夫ですか?
自動車、航空宇宙、通信といった分野では高い信頼性が要求されるため、品質確保の観点からフラックス洗浄が必要とされるケースがあります。さらに、近年のIoTや自動運転技術の進展に伴い、洗浄の重要性は年々高まっています。
詳しくは下記ページをご覧ください。
関連ページ:フラックス洗浄とは?必要性・方法・選定ポイントをわかりやすく解説
- 無洗浄はんだ(無洗浄フラックス)でも洗浄可能ですか?
ゼストロンのフラックス洗浄剤は、無洗浄はんだ(無洗浄フラックス)にも対応しており、洗浄は可能です。ただし一般的な洗浄タイプのはんだペーストと比べると、洗浄難易度は高くなります。
無洗浄はんだは種類や組成によって洗浄性が異なります。洗浄をご希望の場合はワークやはんだペーストの種類等をご共有いただければ、洗浄テストにて最適なフラックス洗浄剤をご提案します。
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関連ページ:無洗浄はんだを使用しているのに、なぜ洗浄する必要性があるのか
- 水系と溶剤系、どちらの洗浄剤を選べばよいですか?
洗浄剤は大きく「水系」「準水系」「溶剤系」に分類されます。水系洗浄剤はVOC排出量が少なく、多くが消防法上の非危険物に該当するため、安全性や法規制対応の面でメリットがあります。一方、溶剤系は脂溶性の高い残渣への溶解力に優れる場合があります。
ワークの実装密度や求められる清浄度、洗浄方式、法規制などを総合的に踏まえた選定が必要なため、迷う場合は洗浄テストでの比較検証をおすすめします。
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関連ページ:フラックス洗浄剤の種類と選定方法
- スプレー・超音波・噴流など、どの洗浄方法に対応していますか?
ゼストロンの各フラックス洗浄剤は単なる汎用品ではなく、洗浄方式に応じて開発されているので、どの洗浄方法にも対応できるフラックス洗浄剤をラインアップしています。
フラックス洗浄では、洗浄剤と洗浄方式の組み合わせが洗浄性能を大きく左右するため、洗浄剤単体だけでなく、洗浄方式との組み合わせで最適な洗浄プロセスを構築することが重要です。
どの方式が適しているか判断が難しい場合は、洗浄テストによる事前検証をおすすめします。
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関連ページ:フラックス洗浄方法の種類と選び方 スプレー・超音波・噴流の原理と選定基準を徹底解説
| 関連製品
洗浄テストのご案内
「自社のワークで実際にどの程度洗浄できるのか確認したい」という方には、無料の洗浄テストをご案内しています。
テクニカルセンターにはスプレー・超音波・噴流など各方式の洗浄設備を備えており、実際のワークを使った洗浄性の検証や、分析センターと連携した清浄度分析まで対応可能です。テスト終了後には、推奨プロセスをまとめたテクニカルレポートもご提出しています。
洗浄テストをご希望の方は下記フォームよりお申込みください。
※洗浄剤のサンプルをご希望の方はこちらよりお問い合わせください。
洗浄から清浄度分析までワンストップで
洗浄を検討するにあたって、洗浄剤だけでは完結しません。
弊社は洗浄剤メーカーではありますが、ワークに適した洗浄方式を選択するこ と、そして洗浄後の分析も重要と考えています。
そのため、洗浄剤のご提案だけでなく、洗浄方式の選定、清浄度分析もサポー トさせていただきます。